冷たい熱帯魚の感想-社本が一番怖かった、でんでんは面白かった
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冷たい熱帯魚は園子温監督の映画で2010年に公開された日本の映画です。
R18+に指定されている為、18歳未満は見る事が出来ない。
それは何故か?
この映画は実際に起こった事件を元に映画を作っているのですが、
この事件というのが、かなり凄惨な事件だったのです。
その事件とは、「埼玉愛犬家連続殺人事件」です。
今日はこの映画冷たい熱帯魚の感想を書きたいと思います。
冷たい熱帯魚感想
何故公開からかなり時間が経っているこの映画を取り上げたのか?
実はこの映画、気になるんだけど、怖いんじゃないかな?とか、
見た後胸糞が悪いんじゃないかな?とか、
見るのを躊躇している人がいると思ったからです。
実は私もそうだったのです。オープニングだけ見て、
やっぱり止めとこ・・っという様に再生を止めるという事が3回あったからです。
見て後悔するのが嫌だったんです。
もし、めちゃくちゃ気持ち悪かったらとか、
気分が悪くなったらとか、色々躊躇したのです。
しかし、私は意を決してこの映画を見た。
気持ち悪さに関しては、それ程気持ち悪くなかった
というのが、第一の感想です。
それ程キモくなかった。これは間違いがありません。
死体を解体するシーンがあるのですが、
死体があまりリアルではありません。
なので、かなり抑えられています。
なので、グロさという意味では、
私はトラウマになる程の衝撃は受けなかったのです。
でんでんが演じる村田という男
まず、この映画の簡単なストーリーを紹介します。
冒頭でもお話しましたが、
この映画は「埼玉愛犬家連続殺人事件」という、
実際に起こった事件をモチーフとしています。
この事件はペットショップを経営している店主が、
客に法外な値段で犬を売りつけ、
それがバレてトラブルになった客に、毒を飲ませて、
何人も殺害していたという事件でが元です。
そして、その殺害された数なのですが、
はっきりとした人数は分かっていません。
この犯人は自分で30人は闇に葬ってきたと豪語していたそうです。
何故そんなに殺していて、警察にバレないのか?
それは、この男が殺した相手を証拠が残らない様に処理していたのです。
この冷酷な殺人鬼をでんでんが演じています。
出典:goo.gl/fDZh8M
そして、実際の事件はペットショップのオーナーが犯人だったのですが、
熱帯魚ショップに設定が変更されています。
しかし、でんでんが演じた殺人を繰り返す男村田は、
でんでんが演じたそのままの男だったと言われています。
まず、風貌はヤクザの様だが、話上手で話術に長けていた。
柔和な顔と巧みな話術で人に近づき、そして仲良くなったら、騙す。
そして相手にバレたら殺害するという、とんでもない奴なのです。
ボディを透明にするとは?
映画「冷たい熱帯魚」で、でんでん演じる、
村田が口にする言葉で、「ボディを透明にする」というものがあります。
これは、殺害した相手の死体をバラバラに解体して、
死体を処理し証拠を残さないという事を指しています。
この村田は、邪魔になった相手には、毒を飲ませ殺し、
死体を解体してバラバラにして、
見つからない様にして逮捕を免れていたのです。
村田は殺害した相手を山の中にある空き家に連れていき、
風呂場で妻と一緒に解体します。
体の各部位をバラバラにして、骨と肉を分けます。
肉はサイコロステーキの様に小さく切り、
肉を外した骨は、醤油をかけて高温の火で焼いて灰にするのです。
醤油をかけるのは、骨の臭みを消す効果があるそうです。
これは、実際の事件の犯人が語っていた事だそうです。
映画でも、骨に醤油をかけるシーンが出てくるのです。
冷たい熱帯魚予告
でんでんよりむしろ怖いのは・・
主人公の吹越満が演じる社本(しゃもと)という男がいます。
この男、村田と同じ様に熱帯魚のショップを経営していますが、
やり手の村田と違って、こじんまりとショップを経営しています。
社本は再婚した妻と、前の奥さんの間に出来た娘と3人で暮らしています。
再婚相手の奥さんは、
社本のうだつの上がらなさにちょっと嫌気がしています。
また、娘は再婚相手と折り合いが悪く、
素行が良くないです。
夜遊びや万引きなどをしてグレ気味です。
社本は地味な男で、迫力がない、子供にもビシと教育する事が出来ない、
どこかたよりない男なのです。
そして、娘にも舐められています。
娘が万引きして、店で捕まってしまいます。
店から連絡を受けて娘の元にかけつける社本と妻、
万引きされた店は激怒しますが、そこで助け舟を出したのが、
でんでん演じる村田なのです。
村田は得意の話術で、社本の妻や娘を手玉に取り、
社本もどんどん村田に関わっていきます。
娘の更生の為に村田の店で働かせてはどうか?
と提案し、娘も了承。
社本の奥さんとも村田は肉体関係を持ち介入して、
社本は村田から逃げられなくなっていきます。
そして、遂に社本の前で村田は正体を現します。
目の前で、トラブルになった相手を毒殺したのだ。
豹変する村田・・・
さっきまでニコニコしていた村田が、
毒を飲んで苦しんでいる相手を見ています。
その場にいた社本は、驚いてパニックになります。「大丈夫ですか!」と。
そんな社本に「もういい、ほっとけ、こいつは死ぬ!」
社本の頭は真っ白です。
娘と奥さんは村田に懐いているので、
社本は村田に家族を人質に取られた様なものです。
以降村田は社本に自分の殺人の手伝いをさせるのです。
とにかくめちゃくちゃな村田、毒を飲ませて殺し、
バラバラにします。
しかも、解体は慣れています。
魚をさばく料理人の様に鮮やかです。
そして、その姿がどこかユーモラスなのです。
なので、この映画を見て、私は村田に対しては、恐怖を感じなかった。
それどころか、少し笑いを感じた。
それ程でんでんは、
この村田というキャラクターを楽しんで演じていたと思います。
かなりデフォルメしていたと思います。
私が、この映画で一番怖かったのは、実は社本です。
社本は、村田がする殺人や死体の処理を目の当たりにして、
ビビり、涙を流し、吐き気をもよおします。
おそらく、私がこの現場にいたら、
社本と同じ様に、とても普通ではいられないと思います。
しかし、社本は途中からキレるのです。
今まで普通だった社本がキレるところに、
一番の恐怖を感じました。
そして、社本はその村田さえも上回る恐ろしさを身にまといます。
切れた社本は村田にも襲い掛かります。
という事で、最初に戻りますが、
この映画、見るか止めるか迷っていたのですが、
全部一気に見てしまいました。
そして、見た感想は、見て良かった、
面白かったというのが私の感想です。
見ようかどうしようか迷っている人は、
思い切って見てみる事をおすすめします。
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