キャタピラー(映画)の撮影方法と結末は?ネタバレあり

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

はい、今日はこちら。

映画キャタピラーです。

出典:goo.gl/PA7t1g

 

2010年公開の映画で、

監督は若松孝二

脚本 黒沢久子、出口出

の作品です。

 

キャタピラーとは芋虫の事です。

この映画は戦争により手足が無くなり、
まさに芋虫状態になった男とその妻、

そしてそれを取り巻く人々を描き、
戦争の虚しさを描いた映画です。

その当時の事を知る人たちには、

時代考証がむちゃくちゃで、

興ざめという意見も多いが、

脚本やテーマが優れているという意見や、

なにより主演の寺島しのぶの演技が素晴らしかった、

という意見が多い映画です。

 

この映画で、

寺島しのぶは、

ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞しています。

 

今日はこのキャタピラーという映画についてネタバレありで、

解説します。

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キャタピラーの撮影方法と結末は?

このキャタピラーでは、

手足を失い芋虫状態になった男久蔵(大西信満)が描かれていますが、

この撮影ってどうやって撮影したのかという疑問が湧きます。

 

映画を見たら、本当に手足が無いみたいです。

 

実はこれ、手足を縛って撮影する時、

体の角度を変えて、うまくカメラに映らない様にしているのです。

監督は穴を掘ったりもしたと語っています。

アメフトのパットみたいなダミーを肩に付けてたり、

切断された手と脚の部分は特殊メイクになっている。

 

最初の登場シーンのみCGで、

後はアナログの原始的な手法で撮影したのです。

で、

この映画の結末を書きます。

ネタバレですので、ご注意ください。

結末は戦争が8月15日に終わります。

芋虫の男は、家から這い出します。

家の前にあるため池まで這って行きます。

その水面に映った自分の顔を見てショックを受けます。

戦争が終わったので、「バンザーイ」と走り回るクマ(篠原勝之)。

終戦前までは赤い服を着て、

精神障害者の様な振る舞いをしていたが、
服は普通のシャツだ。

ひょっとしたら、戦争に行かなくてもいい様に、

バカのふりをしていたのかも?

シゲ子(寺島しのぶ)と2人でバンザイする。

 

久蔵(大西信満)は池に身を投げて死んでしまった。

 

お国の為に首を吊るというテロップが出て、

GHQの裁判で死刑判決を受けた、

BC級戦犯の絞首刑の映像が流れる。

 

そして、戦争で亡くなった人達の人数を列挙していく。

 

元ちとせの「死んだ女の子」という曲がかかり、

エンドロールという流れです。

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キャタピラーのあらすじ

この映画のあらすじを振り返っておきましょう。

1940年黒川久蔵は日中戦争に徴兵され、

戦場に村人から送り出された。

 

それから4年後、久蔵が戦地から帰ってきた。

 

久蔵は手足が無くなり、顔には大きなやけどを負い、

爆風で耳も聞こえなくなり、

喋る事さえできなくなっていた。

まさに寝たきり。

 

自分では何もできない状態だった。

 

そんな最悪な状態の久蔵だったが、
新聞は不死身の兵士と久蔵の事を書き、

少佐に昇進もした。

 

村人達は、久蔵の事を「軍神様」と呼び、

久蔵の事を奉(たてまつる)のです。

そして、もう一つ、
この久蔵は中国でとんでもない戦争犯罪を犯していた。

戦地で久蔵は女性を襲い、

レイプして殺したのです。

 

芋虫状態で帰ってきた久蔵の世話を親戚達は、

妻のシゲ子に押し付け何もしてくれなかった。

 

シゲ子は無様な姿になった久蔵を、

絞め殺して自分も死ぬつもりだったが、

思いとどまった。

それから、シゲ子は献身的に久蔵の世話を始める。

食事やシモの世話、性処理まで。

久蔵は調子に乗って、

美味しい食事とセックスを貪欲に求めた。

実は久蔵は村の中では、

外面は良かったが、

シゲ子に対して子供が産めない役立たずとか、

暴力をふるったりするクズだったのです。

 

しばらくすると、

久蔵はフラッシュバックに襲われる様になる。

戦地で犯した自分の恐ろしい行為を思い出していたのです。

シゲ子は、久蔵から受けていた虐待を思い出し、

怒りを爆発させ暴力的になり、

久蔵にまたがって腰をふり、性欲も爆発させる。

この行為が久蔵を苦しめる。

 

かつて自分が行った、

犯罪が蘇るのです。

久蔵の精神が崩壊していきます。

そして、季節は夏、8月を迎えます。

戦争が終わったのです。

キャタピラーのキャスト

寺島しのぶ(黒川シゲ子)

大西信満(黒川久蔵)

粕谷佳五(黒川忠)久蔵の弟

クマ(篠原勝之)

河原さぶ(村長)

キャタピラーの元ネタ

キャタピラーには元ネタがあります。

「ジョニーは戦場へ行ったと」、

という話と江戸川乱歩の「芋虫」です。

出典:goo.gl/JgXyfM

ジョニーは戦争に行ったは、戦争で、

「視覚」「聴覚」「言葉」「嗅覚」を失い

両腕、両脚を切断された男を描いた反戦小説。

出典:goo.gl/oLXfCU

 

「芋虫」の方は、手足を戦争で無くして軍人の妻が、

夫を虐げて、快感を得る話で、こちらは反戦が目的の話ではありません。

キャタピラーの感想と解説

若松孝二監督の作品です。

この人は元ヤクザ。

自分の組の縄張りで映画の撮影があって、

それに立ち会った事から、

映画に興味を持ってこの世界に入ったという人です。

 

異色の監督。

 

ヤクザの抗争に関与して逮捕された時、

警察に相当痛めつけられたみたいです。

その恨みから、映画は決して権力者側の視点からは描かないという、

反権力のスタンスを徹底しています。

 

映画の中で警官をたくさん殺してやろうと思って、

監督になったとも言っています。

ちょっと、何言ってんだか分からないんですけど、

それだけ、激動の時代と修羅場を経験した人という事です。

 

今の時代に生きる私たには、

分からない経験をしてきた世代。

 

そして、この人は昔ピンク映画を撮ってました。

性と暴力、政治を絡ませたピンク映画をずっと撮っていたんですね。

そして、この映画キャタピラーです。

 

基本予算が無いんで、

戦争のシーンは撮影できないので、

戦争の裏側を描いています。

 

この映画で描いたのは、戦争によって虐げられてきた被害者、

女性を描いています。

そして、戦争というものが、

いかに愚かな事かという事を、

作品の中で表現します。

戦争犯罪を描き、戦争中の人々の雰囲気、

戦争で貰った勲章も、そんな物貰っても、

無意味じゃない?

戦争から帰ってきた男は、

手足が無くなり、喋る事も、

自分でおしっこする事もできません。

最後は、自分で自殺していまいます。

 

徹底的に戦争を否定します。

戦争なんて、ろくなもんじゃない。

国の為と言ったって、

何も報われないんだよと。

 

しかし、この映画を見て、

気分を害される方が必ずいると思います。

 

なぜなら、国の為を思って、死んでいった人達の事を、

否定する様な印象を受ける事もあるからです。

 

なので、拒否反応を起こす人がいる映画と言えるのかもしれません。

 

この辺りの感覚は、
私には全く共感できないです。

世代の違いという事だと思います。

 

この映画の素晴らしいところは、

役者さんの熱量です。

 

基本、家の中と外、

舞台は田舎の村です。

 

芋虫になってしまった男大西信満と、

それを介抱する妻、寺島しのぶの話がメインです。

なので、家の中のシーンが多いのです。

 

その狭い空間の中でのこの2人の演技は、

良かったという人は多いと思います。

この演技で寺島しのぶが、

ベルリン映画祭で最優秀女優賞を取りましたが、

大西信満の熱演も伝わるものがありました。

 

なにしろ大西の役は手足がなく、

喋る事もできない役なので、

目の動きや表情でしか演技をする事ができないからです。

 

大西は鉛筆を加えて字を書くシーンでは、歯を折り、

寺島しのぶとのクライマックスシーンでは頭を打ち付けて、

血を流し、手足の無い男を見事に演じた。

 

その役者の魅力を引き出したのは、

間違いなく若松孝二監督の手法が素晴らしかったからだと思います。

撮影日数は僅か12日間、撮り直しもなく、

殆どぶっつけ本番での撮影です。

 

役者の集中している度合いを見極めて、

最高の状態の時に、

撮影を開始すると寺島しのぶも絶賛していました。

 

それから、レビューの中に、

時代考証がめちゃくちゃ、という意見があります。

その時代を知る人が見て、これはありえないと思っちゃうという。

イメージとしては、

時代劇に出てくる人が腕時計している様なものですかね。

 

しかし、若松監督は言います。

 

「馬鹿野郎!記録映画を撮ってるんじゃないんだから、
そんな事言ってるから、ろくな映画作れないんだよ!」

という感じの映画です。

 

内容に共感はできないが、

色々考えさせられる映画です。

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